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2007.10.03 (Wed)

さようなら、と僕らは言った  prologue 


                                       『天元突破グレンラガン』






 葬列が行く。葬列が行く。

 ロージェノム。螺旋王。亡国の王。人間の敵。……友人の父。
 葬ってやりたいと言ったのは、やはり娘であるニアで、葬ってやろうとその手を取ったのは、やはりシモンで。
 そして今、彼の遺骸はあり合わせの棺に入れられて、キングキタンの手の中にある。
 シモンは最初にグレンラガンを動かそうと言ったけれど、リーロンに止められた。
 当のその人との戦闘で激しく損壊した機体を動かすのは、やっぱり無茶な話だった。

 葬列が行く。葬列が行く。

 前を行くのはキングキタンのみ。
 皆はただぞろぞろと、その後を着いて歩いて行く。
 埃まみれ、思い思いのくたびれた服。
 たくさんの仲間たちが死に、同じようにまた、敵である獣人たちが息絶えた。
 彼らを集めて埋めるのに区別をつける余裕もなかった。それほどの圧倒的な死。
 その中で、あの高見から真っ逆様に落ちていった遺骸を見つけられたのは奇跡に近い。
 その遺骸がたいした損壊もせずに見つけられたのは奇跡に近い。

 ぐっと、今頃になって喉元から吐き気がこみあげた。
 たまらず繋いでいた二人の手を離して口元を両手で押さえる。
「ロシウ? どうしたの?」「ねえ、顔が白いよ!」
 子供たちが素っ頓狂な声を挙げて、のろのろと進んでいた列が止まりかける。
 大きく息を呑みこむと、空気が腹にたまった。
 大丈夫です。
 そう言おうとして、目の前にちらちらと黒い点が現れたのに気付く。
 瞬く間に真っ暗になるのに気付く。
 立っていられなくて手を泳がせて……そして足から力が抜けた。
 すべてが黒く覆い尽くされるその寸前、驚いて振り返ったシモンとニア、そしてその向こうに立つ、リーロンの顔を見た。

 ---葬列は、行かなければならないのに。




「さようなら、と僕らは言った」 Chapter1-1   へ続く


  

テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

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